医院窓からの雪景色です。先週末に続いて、再び大雪です。こんな事を誰が予想できたでしょうか?
今日の外来は朝からガラガラ!2月の耳鼻科とはとても思えない状況です。
スギ花粉も飛びたくても飛べない状況が続いています。スギの木に降り積もった雪が溶けた頃、たまりにたまった花粉が一気に飛び始めるのではないでしょうか。花粉症の方、注意してくださいね。
積雪約30cm!
気象庁2月9日データによると横浜の積雪は16cmとのことでしたが、自宅庭の積雪を今朝計ったら、30cm定規がほとんど埋まってしまいました。
車の雪下ろしと玄関前の雪かきだけで疲れ果てました。雪国の人の苦労がわかりました。(雪国は毎日こんなもんじゃないですよね。)
関東周辺のほとんどのスギの木に、雪が降り積もっています。少量飛び始めているスギ花粉ですが、これでは飛ぶことができません。本格飛散は遅れそうです。
環境省スギ・ヒノキ花粉飛散予測第2報
環境省が平成26年春の花粉飛散予測(第2報)を発表しました。
都道府県別花粉総飛散量予測(第2報)によると、横浜は2840個/cm2 (昨年7334、昨年比39%) 例年比73%と、前回予測(第1報)より下方修正されています。
ほっとされた方も多いかと思いますが、環境省資料に次のように書かれています。「1日の花粉数が30個を超えると花粉症の症状が悪化することが知られています。シーズンの花粉数が1000個の場合、30個以上飛散する日数は平均で11日前後ですが、2000個では22日に、4000個では34日にもなります。」油断は禁物です。
ここのところ暖かい日が続いており、飛散開始はもうすぐそこまで来ています。
この時期、特に土曜日は混雑します。可能な方には平日受診をお勧めします。
お勧めの花粉情報サイト
2月に入るとそろそろ外出時の花粉対策が必要になります。外出前に花粉が多いのか、少ないのか確かめておくのも大切な花粉症対策の1つです。
お勧めの花粉情報サイトを挙げます。
→ 環境省花粉観測システム(はなこさん)
→ とうきょう花粉ネット
→ weathernews花粉情報
大量の花粉を吸い込み、一度鼻粘膜をいためてしまうと、鼻粘膜の過敏な状態が続いてしまいます。その後少量の花粉でも強い症状が出るようになったり、薬の効きも悪くなってしまいます。出かける前にはぜひチェックをしてください。
H26年春スギ・ヒノキ花粉予測情報&初期療法について
環境省は今年のスギ・ヒノキ花粉予測情報を発表しました。
H26年春における都道府県別スギ・ヒノキ花粉総飛散量予測
横浜は3250個/cm2 (昨年7334、昨年比44%) 例年比84%という予測です。
昨年比で見ると少なく思えるかと思いますが、例年比84%と決して少ない値ではありません。例年並の対策が必要と考えます。
花粉症には症状の出る前から内服薬などを予防的に使っていく初期療法があります。症状を自覚してから治療された方と比較して、症状の発現が遅くなり、症状が軽くすみ、症状の治まるのが早くなると言われています。初期療法を開始する目安ですが、花粉飛散の2~3週前頃からが良いと思います。スギ花粉は2月の上旬から中旬(平均するとバレンタインデーくらいです!)にかけて飛散を開始しますので1月下旬、遅くても2月の初めには内服の開始をお勧めします。
カモガヤ花粉症
スギ・ヒノキが終わったのに鼻炎症状がひどいという方、イネ科のカモガヤ花粉症かもしれません。
カモガヤはスギ・ヒノキに次いで多い花粉症の原因となる植物で、その開花時期は5月から7月になります。イネ科花粉の飛散距離はスギ・ヒノキ花粉に比べ短いので、雑草の多く生えた場所に近づかないことで鼻炎を予防しましょう。
当院では、希望される方にブタクサ・ヨモギ・スギ・カモガヤ花粉症およびダニ・イヌ・ネコアレルギーを指先からの簡単採血検査を行っています。20分程度で検査結果がでます。
スギ花粉症に対する舌下免疫療法
先日アレルギー学会に出席し、『スギ花粉症に対する舌下免疫療法』の講演を聞いてきました。
アレルギー性鼻炎(花粉症)の治療の一つに減感作療法というものがあります。アレルギーの原因物質(スギ花粉症ではスギ花粉から抽出されたエキス)を皮下注射していく治療法で、アレルギー症状の改善が期待でき、実際に薬物の使用を減らすことが出来ます。この減感作療法、理論的にはアレルギーの治療として理想的な治療法なのですが、痛みのある注射を数年以上続けていく必要があることや、まれにショックを起こすことがあり、日本の医療機関では一般的になっていません。(当院でも、万が一患者さんがショック状態になってしまったらとの考えから行っておりません。)
『スギ花粉症に対する舌下免疫療法』は舌下にスギ花粉エキスを投与していく方法で、注射による減感作療法よりも危険性が少なく(医療薬ですので副作用が全くないとはいえませんが、これまで命にかかわる重篤な副作用の報告はありません)、自宅で自分自身で行っていくことのできる治療法です。
今回の講演ではその効果について、注射による減感作療法以上には期待できないが、花粉症の初期療法よりも効果があるとの事でした。
やっとのことで、来年の花粉シーズンにも保険適応となる可能性がでてきたようです。(小児の保険適応はとれないようです。)
ヒノキ花粉で再び症状の悪化する方がみられます。
ヒノキ花粉がスギ花粉よりも多く飛ぶ季節になりました。通常スギ花粉よりも1ヶ月程度遅れて飛び始め、ゴールデンウィークくらいまで続きます。花粉症症状が1度落ち着いたのに再び症状が強くなってきたという方はヒノキ花粉が原因かもしれません。
スギ花粉とヒノキ花粉には一部共通する抗原があるため、スギ花粉でアレルギーを起こす方はヒノキ花粉でもアレルギーを起こす可能性があります。(スギ花粉症の方の約8割が、ヒノキ花粉に対する抗体を持っているという報告があります。)
今の時期スギ花粉で刺激され続けた鼻粘膜は敏感な状態になっています。少量のヒノキ花粉でも強い症状が出ることがあります。外出時のマスクはもうしばらく続けた方が良いでしょう。
3日連続の記録的大量飛散!
昨日は都筑区休日急患診療所での救急当番!さすがに救急に来る花粉症の方は少なく、ほとんどが急性中耳炎の子供でした。仕事中「看護師さんが空が黄色いですよ!黄砂?PM2.5?もしや花粉?」との事。さすがにスギ花粉が空一面を黄色くするまでには!昨日の空は「煙霧」強風でほこりや砂などが巻き上がり視界を悪くしたもののようでした。
強風とこの暖かさ(都心では最も早い夏日を記録)で、昨日も大量にスギ花粉が飛散しました。東京都の耳鼻科医による花粉症のページ によると3月10日日曜日のスギ花粉飛散数は1222.5個/cm2/日、3日連続の記録的大量飛散となりました。この3日間でスギ花粉飛散は一気に進み、今シーズンの花粉飛散の中間点に達したものと思われます。
当院ではここ数年で最も大混雑している状況です。特に土曜日には診療制限せざるを得ない状況です。受診を考えられている方はご注意ください。
記録的大量飛散が続いています。
東京都の耳鼻科医による花粉症のページ によると3月8日金曜日のスギ花粉飛散数は1013.9個/cm2/日、9日土曜日には1089.8個/cm2/日と記録的な大量飛散となりました。(「極めて多い」とされる基準の10倍以上にあたり、花粉の少ない年の1年分が1日で飛散しているような状況です!)
金曜日は、午後から来院される方が急増され、オンライン受付を15分程で、窓口受付も午後5時には停止せざるを得ない状況でした。
土曜日は、開院前に50人以上の行列ができ、診療開始時には100人近くの方が来院されました。そのためオンライン受付を開始できない状況となってしまいました。その後も来院される方は続き、200人近くに達したため、窓口受付を午前中のみで終了させていただきました。やむを得ず午後の受付を中止とさせていただきました。午前最後の方の待ち時間は7時間以上となってしまいました。お待たせしてしまった方、受診できなかった方、大変ご迷惑をおかけいたしました。
花粉はまだ半分に達していない段階です。今後も厳重な注意が必要です。