今日6月22日は夏至、1年で1番昼が長く、太陽の南中高度が最も高くなる日。634mある東京スカイツリーの影が、今日は100mくらいしかなかったらしいです。
横浜では今年はじめての真夏日になりました。これからの夏の暑い日には、耳鼻科の病気は減って、患者さんが少なくなります。
患者さんのいない時間を使って、日本小児耳鼻咽喉科学会で勉強してきた反復性中耳炎について書いてみます。(反復性中耳炎とは、目安として生後6ヶ月までに4回以上、あるいは1歳までに5回以上の急性中耳炎に罹患、または2歳までに5回以上の急性中耳炎に繰り返し罹患するものと定義されています。)
反復性中耳炎になりやすい因子の一つに「低年齢の保育園児」が1番にあげられます。特に2歳未満はハイリスクと考えられます。
中耳炎を引き起こす代表的な細菌として肺炎球菌とインフルエンザ菌があげられます。保育園児の75~90%は肺炎球菌を、80~95%はインフルエンザ菌を上咽頭(鼻の奥でのどの上の方)に保菌している(住みついている)との事。1歳までに上咽頭に肺炎球菌、インフルエンザ菌が住みついた場合、中耳炎を起こす確率は約4倍増加するとの事でした。
集団保育環境下ではウイルス性上気道炎(いわゆる風邪)にかかる回数が多くなり、これが誘引となって中耳炎をはじめとする細菌感染症を起こす回数も多くなってしまいます。
耳、鼻の事だけでいえば、低年齢からの保育園はあまりおすすめできないようです。