学校だより①

先日校医を担当している小学校の学校だよりに原稿を書く機会がありました。その原稿をブログに掲載します。

Q:子どもが中耳炎を繰り返します。何が問題でしょうか?注意することなどはありますか?
A:学童になって起きる中耳炎の多くは、鼻を強くかみすぎることが原因になります。風邪をひいている時に強くかむと、風邪の原因となる細菌が耳管(鼻と耳をつなぐ管)を通じて中耳(鼓膜の内側)に入ってしまうことがあります。これが中耳炎の原因になります。アレルギー性鼻炎で鼻をかむ回数が多い人も注意が必要です。鼻をかむときには片側ずつやさしくかみましょう。風邪をひかないよう、うがい手洗いも大切です。

以前このブログに書いた反復性中耳炎も参考にしてください。


学校医との座談会③

学校医との座談会① 座談会② の続きです。座談会で話した内容の一部です。
『平成20年に全国の耳鼻咽喉科医約1万人に対して行われたアンケート調査。調査対象は耳鼻咽喉科医本人およびその家族。そのアレルギー性鼻炎有病率は39.4%、スギ花粉症有病率は26.5%でした。この調査は平成10年にも行われており、アレルギー性鼻炎29.8%、スギ花粉症16.2%でした。この10年間でアレルギー性鼻炎、スギ花粉症は共に約10%増えています。』

もうすぐスギ花粉の本格飛散が始まります。今年は花粉が大量に飛散しますので、花粉症の方は外出時必ずマスクをしましょう!しっかり薬を飲んでいるから大丈夫でしょといった油断は禁物です!
花粉症の初期療法 まだぎりぎり間に合います。


学校医との座談会②

学校医との座談会①の続きです。
『東京都が公表するデータによると、スギ花粉症は都市部で急激に増えているようです。平成8年度のスギ花粉症推定有病率はあきる野市25.7%、大田区17.7%と、花粉の多いあきる野市で8%多い結果でした。ところが平成18年度にはあきる野市28.0%、大田区28.5%と、都市部の大田区で急激に増え、あきる野市を0.5%上回りました。この結果を見ると花粉症の発症には、花粉の飛散数だけでなく都市的な要素も関係しているようです。』


学校医との座談会①

今日は学校医を務める小学校で、PTA主催の『学校医との座談会』がありました。人前で話すのは得意ではありませんが、これも学校医の大事な仕事の一つです、頑張ってきました。
『アレルギー性鼻炎の現状と学校生活における注意点』という内容の話をしたのですが、その中でスギ花粉症はこんなに増えてますよ!という話をしました。その一部を書いてみます。
『東京都が公表するデータによると、東京都のスギ花粉症推定有病率はS58~62年度10.0%、H8年度19.4%、H18年度28.2%となっています。0~14歳の推定有病率はS58~62年度2.4%、H8年度8.7%、H18年度26.3%となっています。(20年前は子供に花粉症はあまりいないといわれていたのに、今では大人とあまり差がありません。)このようにスギ花粉症はすごく増えているんです!』
幸い私はスギ花粉症がありません。でもこのデータを見ると、花粉の多い日はマスクしようかなって考えてしまいます。

さねよし耳鼻咽喉科では花粉症の初期療法受け付けています。