今週飛び始めるかもしれません。

伊豆のスギ林です。
そろそろ飛び始めそうです。
急に暖かくなった日、風が強く吹いた日、雨上がりの日には特に注意が必要です。今週後半から来週前半が飛散開始日になるのではないでしょうか?
2月12日時点、気象庁が発表した横浜での最高気温積算値は379.7℃になりました。
しばらくの間、混雑する日が多くなると思います。
当院は予約なしでの診療が可能ですが、これまでに当院を受診されたことのある方はオンラインでの事前受付も可能です。(オンライン受付は携帯電話やパソコンから事前に受付を済ませ、自分の診察の順番が近づきましたら来院していただくシステムです。混雑状況や現在の診察の順番を確認できますので、初めて診療を受けられる方も直接来院し受付を済ませた後には順番まで外出していただいて結構です。) どうぞご利用ください。
さねよし耳鼻咽喉科アイチケットはこちら


花粉情報サイト

1月1日からの最高気温の積算値が400~450℃となるとスギ花粉が飛び始めるといわれています。(12月、1月にも、散発的にごく微量のスギ花粉が飛散することがあります!今シーズンも数日みられました。)
2月9日時点、気象庁が発表した横浜での最高気温の積算値は351.9℃となりました。あと1週から10日くらいでしょうか?そろそろ注意が必要です。
昨年も書きましたがお勧めの花粉情報サイトです。ぜひ花粉対策に利用してください。
はなこさん(環境省花粉観測システム)
東京都の耳鼻科医による花粉症のページ
とうきょう花粉ネット

2月11日土曜日は祝日のため休診日となりますのでご注意ください。


花粉飛散開始日について

先日東京都は飛散開始日を2月17日から19日頃と予測しました。
花粉の飛散開始日は、1月1日からの最高気温を積算して400~450度になった頃といわれています。過去の飛散開始日を平均するとバレンタインデーの頃になりますが、今年は寒い日が続いているため数日遅くなるとの予測だと思います。
製薬メーカーMSDの花粉情報サイト「花粉なう」では1月25日時点での積算温度は215度と表示しています。
毎年花粉症でお悩みの方には初期療法をお勧めします。


花粉症の初期療法

今年のスギ・ヒノキ花粉症は、昨年の大量飛散で樹木自体やや力を使い果たした感があり、夏場が暑かったわりには花粉飛散は多くならない見込みです。しかし決して少ないわけではないので十分な対策が必要です。
ここからは花粉症の初期療法の紹介です。
花粉症の症状が出る前から内服薬などを予防的に使っていく治療法です。症状を自覚してから治療された方と比較して、症状の発現が遅くなり、症状が軽くすみ、症状の治まるのが早くなると言われています。初期療法を開始する目安ですが、花粉飛散の2~3週前頃からが良いと思います。スギ花粉は2月の上旬から中旬(平均するとバレンタインデーくらいです!)にかけて飛散を開始しますので1月下旬、遅くても2月の初めには内服の開始をお勧めします。


2012年春の花粉飛散予測

日本気象協会から2012年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測が発表されました。
2011年のスギ・ヒノキ花粉飛散は史上2番目の大飛散でしたが、さすがに来春は今春よりは減るようです。日本気象協会の花粉飛散予測情報で神奈川県をみると、今年の半分以下の予測となっています。しかし例年比ではやや多いとの予測であり、来年も十分な注意が必要という事のようです。

10月はじめ頃より鼻炎症状で受診される方が増えています。風邪の方も多いのですが、水様性鼻汁、くしゃみ、かゆみ、はなづまりが長引く場合には、ブタクサやヨモギなどの雑草の花粉症やハウスダストやダニによるアレルギー性鼻炎も疑われます。


反復性中耳炎⑤

反復性中耳炎①    の続きです。
日本小児耳鼻咽喉科学会で中耳炎をワクチンで予防できるかという話もありました。学会で聞いた話に少し加えて書いてみます。

中耳炎の原因となる代表的な菌に肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリス菌があります。
このうちモラクセラ・カタラーリス菌に対するワクチンは存在しません。
インフルエンザ菌に対するワクチンでヒブワクチンがありますが、これはインフルエンザ菌b型に対するワクチン。中耳炎を引き起こすのはb型とはタイプの異なるインフルエンザ菌であり、ヒブワクチンは中耳炎に有効ではありません。
肺炎球菌に対するワクチンはやや有効といえるようです。7価肺炎球菌結合型ワクチン(プレベナー)は、肺炎球菌性中耳炎の発症率を34%減少させたという海外のデータがあります。(しかし肺炎球菌には90種類のタイプがあり、ワクチンに含まれている以外のタイプの肺炎球菌性中耳炎はやや増加したそうです。)
まだ日本では未承認ですがSynflorix(10価肺炎球菌結合型ワクチン)というワクチンは、肺炎球菌およびインフルエンザ菌による中耳炎にも効果があるようです。

また、インフルエンザウイルスワクチンはインフルエンザ感染を減らし、その結果としてインフルエンザウイルスによる中耳炎およびインフルエンザに続発する細菌性中耳炎の発症を減らす事が知られています。(不活化インフルエンザワクチンの小児における検討で、インフルエンザ流行期のワクチン接種によって急性中耳炎全体の発症率を36%減少させるという報告があります。)


なでしこジャパン大金星!

昨日は平年より12日、昨年より8日早い梅雨明け、今年の夏は長そうです。
7月の気温が高く日照時間が長いと、翌年のスギ花粉飛散は多くなるといわれていますが、来年はどうでしょうか?(今年花粉が飛びすぎたので余力ないかな?)

今朝早起きしてテレビをつけると、女子サッカードイツ戦を中継していたので、つい見入ってしまいました。延長の末1-0でなでしこジャパンの勝利(ベスト4)です。世界王者ドイツをやぶる大金星!金メダルとれるかもしれませんね。


反復性中耳炎④

反復性中耳炎①   の続きです。
反復する中耳炎の原因の一つに胃食道逆流症があります。胃食道逆流症とは、食後(授乳後)に胃の内容物があがってきてしまう状態をいい、この胃液を含んだ吐物が耳管に入ることで中耳炎を起こします。
胃食道逆流症が原因の中耳炎では、その証明としてペプシノーゲンⅠ(胃から分泌される消化酵素ペプシンの前駆体)が中耳貯留液に検出されるそうです。
よく吐いてしまう乳幼児で中耳炎を繰り返す場合、これが原因かもしれません。


反復性中耳炎③

真夏並みの暑さも影響して、今日の外来はガラガラです。
反復性中耳炎①  の続きを書いてみます。
日本小児耳鼻咽喉科学会のシンポジウム「反復性中耳炎の危険因子とその対応」では授乳姿勢と反復性中耳炎との関連についての話もありました。
横になった姿勢での授乳は、中耳炎反復のリスクを高める可能性があるという話です。中耳(鼓膜の向こう側)は耳管という管で上咽頭(鼻の奥でのどの上の方)とつながっています。横になった姿勢で授乳すると、母乳が耳管を通して中耳に入ってしまうことがあり、これが中耳炎を引き起こす原因となります。また添い寝したままでの授乳は母乳が入り込むだけでなく、授乳後のゲップなしで寝ることになり、胃内容物の逆流を誘発し、それが中耳に入り中耳炎を引き起こす原因になります。


反復性中耳炎②

反復性中耳炎①の続きです。
反復性中耳炎のリスクの一つに受動喫煙があげられます。主に家庭内でタバコの煙を無意識に吸い込んでしまうケースです。
両親からの受動喫煙で反復性中耳炎リスクは1.74倍になるという報告があるとの事。母親が喫煙する場合、父親が喫煙する場合以上に強く影響があり、母親の妊娠中喫煙も中耳炎発症リスクを増加させるとの事でした。
受動喫煙を心配してベランダでタバコを吸うお父さんも多いと思いますが、吸い終わってすぐに室内に入ってはダメみたいですよ。喫煙研究の専門家によると、1~2分呼気にタバコの煙の成分が出ているんだそうです。